建築系学生の皆さまへ

とちぎ建築プロジェクト2017
第4回マロニエ学生BIM設計コンペティション

謹啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は当協会の運営活動につきまして、格別のご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

平成26年から県内外の学生を対象に開催しておりますBIM(Building Information Modeling)コンペティションですが、昨年は世界的に注目されている建築家、隈研吾氏を審査委員長にお招き、多くの学生や行政機関の方々、業界関係者にご参加いただき好評を博しました。

今年度も「とちぎ建築プロジェクト 2017 第4回マロニエ学生 BIM 設計コンペティション」として開催する運びとなりました。つきましては、開催の趣旨をご理解いただき、多くの県内学生の皆さまが参加いただけますよう、宜しくお願い申し上げます。

詳細はこちらをご覧ください


エントリー受付期間:平成 29年10月1日~10月24日まで
建築系の大学・大学院・専門学校に在籍中の学生 ※当日審査結果発表に参加できる方

テーマ

課題は10月25日公開予定です

大谷石地下採掘場ビジターセンター

建築家フランク・ロイド・ライトが帝国ホテルに使用したことでも知られる大谷石は栃木県宇都宮市北西部の大谷町付近一帯で採掘される軽石凝灰岩の石材であり、柔らかく加工がしやすいことから、古くから外壁や土蔵などの建材として使用されてきました。その地下採掘場跡の一つである地下30mの巨大な地下神殿のような荘厳な空間は、大谷石資料館として公開されていると同時に映画やドラマの撮影地、イベントの会場などとしても年々知名度を上げ、年間34万人の見学客がある観光施設になっています。

今回の課題は、この大谷石地下採掘場の来場者のためのビジターセンターです。露天掘りの大谷石の崖に囲まれた地下採掘場跡入り口には現在も大谷石資料館としての建物がありますが、既に来場者の増加に対応できなくなっています。資料館前の横穴を来場者の待ち合わせや休憩など一時滞留できる空間に活用する計画もありますが、配管などの建築設備などが必要な機能を確保するためには、地下坑道以外の空間も必要であり、また大谷石の歴史を伝えるだけでなく、その建材としての魅力や新たな可能性を伝え、地下採掘場に入る期待感を高めることは建築ができる重要な役割であると考えられます。大谷石の崖の崩落への対策も考慮しなくてはなりませんが、BIMを使って設計することでまるで建築のような地形と呼応し一体となる建物が期待します。そのため今回は課題プログラム公開時に、この対象地の現状の立体データを参加者に提供する予定です。ただ、この機会に実際の大谷石地下採掘場の迫力ある空間を訪れることも大きなインスピレーションの素になることは疑う余地はありません。

また木材のように加工のしやすい大谷石がロボットなどの自動加工による複雑で非標準化された部品生産に適した材料であることが、BIMによるデジタルファブリケーションと組み合わさることで、新たな建築的表現を産む可能性にも着目してみて下さい。この課題はあくまでも架空のものですが、Webなどを通じ、宇都宮市民に広く公開して大谷石地下採掘場の観光開発への理解促進に繋げることも期待されています。そのメディアとしての3次元データにも注目し、審査には紙媒体は使わず全てBIMxでおこないます。

この現実的で、かつ夢のあるプロジェクトにBIMのデザインで意欲的に取り組む若い才能を求めています。ぜひ奮って応募ください。

審査員

大野 秀敏 Hidetoshi Ono

1東京大学名誉教授
㈱アプルデザインワークショップ 代表取締役所長
建築家

1949年岐阜市生 アプルデザインワークショップ代表取締役所長、博士(工学)東京大学名誉教授
1976-1983  株式会社槇総合計画事務所
1983-  東京大学助手、助教授(大学院工学系研究科建築学専攻)を経て教授(新領域創成科学研究科環境学専攻、工学部建築学科兼担)東京大学では、建築設計の教育と都市構想の研究に従事。
2015 東京大学定年退職
著作には、『建築のアイディアをどうまとめてゆくか? もう一つのテーマは「都市への戦略」(2000年、彰国社)、『シュリンキグ・ニッポン 縮小する都市の未来戦略』(2008年、鹿島出版会)、『〈小さい交通〉が都市を変える:マルチ・モビリティ・シティをめざして』(2015、NTT出版)、『ファイバーシティ 縮小時代の時代の都市像』(2016、東大出版会)など。
建築作品では、NBK関工園事務棟・ホール棟、YKK滑川寮 、旧門司税関改修、鵜飼い大橋、フロイデ彦島、YKK健康管理センター、東京大学数物連携宇宙研究機構棟、はあと保育園など。日本建築学会賞(作品)、JIA新人賞、日本建築学会作品選奨、建築業協会賞、ベルカ賞、土木学会田中賞などを受賞


西田 司 Osamu Nishida

2

㈱オンデザインパートナーズ 主宰
建築家

使い手の創造力を対話型手法で引き上げ、様々なビルディングタイプにおいてオープンでフラットな設計を実践する設計事務所オンデザイン代表。建築分野におけるコミュニケーションの可能性を探る実践をおこなっている。

主な仕事として、「ヨコハマアパートメント」(JIA新人賞、ベネチアビエンナーレ日本館招待作品)、「ISHINOMAKI 2.0」(グッドデザイン復興デザイン賞、地域再生大賞特別賞)、島根県海士町の学習拠点「隠岐国学習センター」。著書に「建築を、ひらく」「おうちのハナシ、しませんか?」

 

 


池田 靖史 Yasushi Ikeda

3

慶應義塾大学教授/IKDS代表

1985年東京大学工学部卒業後、同大学工学系大学院修了。博士(工学)。
1987年 ㈱槇総合計画事務所を経て、1995年 ㈱池田靖史建築計画事務所を設立(2003年 ㈱IKDSに改称)。
1997年から慶応義塾大学SFC環境情報学部でも設計教育を担当し、2008年より現職。専門分野として建築や都市のコンピューテーショナル・デザインを研究。ガーデンパッサージュ広尾(2002年)で、東京建築賞最優秀賞。慶応義塾大学湘南藤沢キャンパスデザインスタジオ棟(2001年)で日経ニューオフィス賞を受賞。酒田市公益研修センター多目的ホール、中国遼寧省観山閣温泉(2012年)、台北空港新線台北中央駅(2015年)。著書に「アルゴリズミック・デザイン建築・都市の新しい設計手法」(2010年共編・日本建築学会)。